Archive for the ‘定額残業代’ Category

業務効率化の実例

2016-09-18

 子育て中の女性、介護をしている人、外国人、障がいのある方など、多様な人材が働ける社会へと日本は確実に変わり始めています。 
 
これらの人材が働きやすい会社になっていくためには、これまでと同じような仕事のやり方を続けていくのではなく、『業務の見直し』もとても大切です。 
 
 今回は、業務見直しで実際に残業時間を削減できた事例をご紹介します。 
 

 昨年、就業規則を新たに作ったある会社では、同時に『定額残業代制度も導入したい』というご希望がありました。 

定額残業代制度を導入するとき、最初に過去の残業時間の実績を確認します。 
そして、あまりにも残業時間が多い場合には、働き方の見直しをお願いします。 
 

それは、定額残業代制度は社員にとって不利益な制度変更になるからです。ですので、残業そのものを減らす取組みを行い、社員への不利益ができるだけ少なくなるような(定額残業代制度への同意を得られるような)状態を作っていただきます。
 
 その会社では、部署により月の残業時間が平均100時間程度と、過労死ラインを超えるのがあたりまえになっていました。社員自身も「残業をするのはあたりまえ」と考えていたようです。
 
そこで、全社員に次のことをやっていただきました。
 
①自分の仕事内容を1日、1週間、1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、1年単位ですべて書き出す

②それぞれの仕事にどのくらいの時間をかけているかを書き出す

③これまで必要と思ってきたが、しなくても良い仕事はないかを確認する

④同じ仕事でもソフトを利用するなどして効率を良くできるものはないか確認する

⑤他の社員、他部署と重複しているものがないかを確認する

⑥上記を確認後、今度は一つ一つの仕事をするときに時間を意識して何分でできたかを記録する
 
正直言って、日常業務で目いっぱい忙しい中で、更に上記のようなことを行っていただくのは、とても大変だったと思います。
 
ですが、その効果は1年後に出ていました。
 
 先日、36協定の更新をするために直近3ヶ月の時間外労働の実績を確認したところ、見事にほとんどの社員の残業時間が労基法で定められている1ヶ月の上限45時間を下回っていました。
 
なぜこのような結果が出たのかというと、上記の業務見直し作業ももちろんありますが、社長がまず残業時間を減らす、ということを強く意識して、ことあるごとに社員に「早く帰るように」促していることがあります。
 
何かをやろうとするとき、トップがそれを後押しする姿勢というのがとても大切です。こちらの会社では、トップの意識と社員が具体的に自分の仕事を見直して効率化でき、更に自分の中にも「残業をするのがあたりまえではない」という意識が根付いてきたことが良い結果につながったのだと思います。
 
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 次の課題は、会社も社員も成長を続けるために、経営課題に対して社員ごとの目標をたて、成果を達成していく人事評価制度を実践していくことです。 

 

なんちゃって定額残業代

2016-04-05

定額残業代、みなし残業代など、呼び名はいろいろありますが、その趣旨は次の通りです。 

 

①毎月一定時間数の残業を行ったものとみなして
②一定額の残業代を毎月の給料で支給する 
 

多くの中小企業が採用している定額残業代制度ですが、上記①②までの対応で終わってしまっている会社が多いと思います。
ですが、これでは定額残業代制度の効果は半減、というか、裁判などになった場合はゼロとなる可能性が大きいです。 
 

定額残業代は労基法などの法律で規定されている制度ではないため、確たる適用要件はありません。

が、最近ではブラック企業の求人をブロックするために、ハローワークに求人を出す際には、この定額残業代について非常に厳しくチェックされます。
 

以下は、実際に求人票を提出した時にチェックされたポイントです。
※ハローワークや担当者により差があると思います。 
 

・就業規則に定額残業代の制度が定められているか?
・定額残業代の対象となる残業時間数が労基法上の1ヶ月の時間外労働の上限45時間を超えていないか?
・「基本給に定額残業代を含める」という形式の場合、基本給は最低賃金を割り込んでいないか? また、定額残業代部分の計算は正しいか? 
 
これらをヒヤリングされ、実際に目の前で計算をされます。
 

このハローワークのチェックを通れば定額残業代制度としてOKか? というとそうではありません。
先の①②の次に、以下があります。 
 

③毎月出勤簿、タイムカードなどで労働時間を管理する。
④決められた一定時間数の残業を行わなかった場合でも、決められた定額残業代は支給する。
⑤決められた一定時間数を超える残業を行った場合は、追加の残業代を支給する。
⑥給料明細にも定額残業代、追加残業代を記載する。 
 
当事務所でも多くの会社さんに定額残業代制度を導入させていただいております。
が、いまひとつ残念なことは、制度を導入したことで安心してしまって、その後の労務管理がおざなりになりがちな会社さんがあることです。
これでは導入した意味がありませんので、そこのところを理解していただくのが大変です。 
 
そして、これらの大前提、一番大切なことは次のとおりです。 

■定額残業代制度を適用することについて、従業員の同意を得る。 
 
従業員に定額残業代制度の説明も行わず、同意も得ていない場合は、制度は導入していないのと同じです。 
 
ご自分の会社の定額残業代制度は効果のある形になっているか、ぜひ見直しをお勧めします。

定額残業代と最低賃金

2014-10-14

都道府県により実施日は違いますが、10月1日以降、最低賃金が改定されています。
地域別最低賃金の一覧表は下記です。
 
 地域別最低賃金
 
定額残業代制度を導入されている事業所様では、最低賃金を満たしていない社がいないかどうかの確認はお済みでしょうか?
 

定額の残業代、休日出勤手当などを除いた基本給+諸手当の合計を時給換算した額が、最低賃金を下回っている場合は、次のような対応が必要となります。
 

■基本給部分を昇給させる

■定額残業代の額を減らす→定額残業時間を減らす

 

最低賃金ギリギリの額で定額残業代を設定していると、毎年のようにこの見直しをする必要があります。
社員数が多いと見直しも大変ですが、定額残業代制度の基本的な要件ですので、ぜひご確認ください。

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